社会福祉法人制度改革⑭           (会計監査人の責任と権限)

会計監査人は、社会福祉法人の計算書類と計算書類の附属明細書を監査し、監査報告書を作成します。(新社会福祉法第45条の19①)

会計監査人は、財産目録、その他の政令で定める書類も監査しますが、政令が出ていないため、現時点では不明です。(同条②)

会計監査人は、いつでも、会計帳簿又はこれに関する書類を閲覧及び謄写をし、理事及び当社会福祉法人の職員に対し、会計に関する報告を求めることができます(同条③)

また、必要がある時には、社会福祉法人の業務及び財産の状況の調査をすることができます。(同条④)

会計監査人は、その職務を行うにあたり、次の者は利用できません。(同条⑤)

❶公認会計士法により会計監査をできないもの(著しい利害関係を有するものという理解でよい)

❷社会福祉法人の理事、監事又は職員

❸社会福祉法人から公認会計士あるいは監査法人の業務以外ににより継続的な報酬を受けている者。

会計監査人にはほかにも、監事と会計監査人間のコミュニケーション、監事と会計監査人が意見を異にする時の評議員会での陳述権、評議員会で会計監査人の出席を求める決議があった場合の出席義務などがあります。

さらに、会計監査人の報酬の決定には、監事の過半数の同意による必要です。